「毎日歯を磨いているのに口臭が気になる」「歯磨きをした直後はいいけれど、すぐ臭いが戻ってくる」「マウスウォッシュを使っても改善しない」と悩んでいませんか。
口臭が気になると、「もっと強く磨いた方がいい?」「胃が悪いのかな?」と考えてしまう方もいるでしょう。
しかし、歯磨きしても口臭が消えない場合、原因が歯の表面だけにあるとは限りません。
口臭には、舌の表面に付着する舌苔、歯周病、歯と歯の間のプラーク、歯石、食べ物の詰まり、虫歯、口腔内の乾燥など、複数の原因が関係します。
特に「歯は磨いているけれど舌や歯間はほとんど清掃していない」という場合、歯ブラシだけでは原因となる汚れを十分に除去できていない可能性があります。
この記事では、歯磨きしても口臭が消えない原因、朝だけ臭う場合との違い、自分でできる対策、歯科医院へ相談した方がよい症状まで詳しく解説します。
歯磨きをしても口臭が消えない場合、まず口腔内の原因を確認します。
主に確認したいのは、
- 舌苔
- 歯周病
- 歯と歯の間のプラーク
- 歯石
- 虫歯
- 食べ物の詰まり
- 古い詰め物・被せ物の周囲
- 口腔内の乾燥
です。
つまり、歯ブラシで歯の表面だけを長時間磨いても、舌や歯間、歯ぐきに原因が残っていれば口臭が改善しないことがあります。
口臭を「香りで隠す」のではなく、どこから臭いが発生しているのかを確認することが重要です。
歯磨きしても口臭が消えないのはなぜ?
口臭の原因物質として代表的なのが、揮発性硫黄化合物と呼ばれる物質です。
口腔内の細菌が、食べかす、剥がれた粘膜、唾液などに含まれるタンパク質を分解する過程で、においの原因となる物質が発生します。
厚生労働省のe-ヘルスネットでは、口臭の大部分は口腔内に原因があり、特に舌苔と歯周病が主要な原因と説明されています。
厚生労働省のe-ヘルスネットでは、口臭の80%以上は口腔内由来であり、主要な原因として舌苔や歯周病が挙げられています。
「口臭=胃からの臭い」と考えられることがありますが、まず口腔内を確認することが重要です。
口臭の原因1|舌苔が付いている
歯をきれいに磨いていても、舌の表面に舌苔が多く付着していると口臭の原因になることがあります。
舌苔とは、舌の表面に付着する白色や黄白色の苔状の汚れです。
舌の表面には細かな凹凸があり、
- 細菌
- 剥がれた粘膜
- 食べかす
- 唾液中の成分
などが付着します。
特に舌の奥側は歯ブラシでは清掃されないため、「歯を磨いたのにまだ臭う」という状態につながることがあります。
舌は強くこすらない
舌苔が気になるからといって、歯ブラシで何度も強くこすることは避けましょう。
舌の粘膜を傷つける可能性があります。
舌清掃を行う場合は、舌ブラシなどを用いて奥から手前へやさしく清掃します。
舌の表面を完全に真っ赤にする必要はありません。
舌苔を取り切ろうとして強くこすらず、必要以上の刺激を与えないことが大切です。
口臭の原因2|歯と歯の間にプラークが残っている
歯ブラシで歯の表面を磨くだけでは、歯と歯の間まで十分に清掃できない場合があります。
そのため、毎日歯磨きをしていても、歯間にプラークや食べ物が残っていることがあります。
特に、
- 歯が重なっている
- 歯間が狭い
- 奥歯
- 被せ物が入っている
- 食べ物が頻繁に挟まる
場所では注意が必要です。
デンタルフロスや、歯間の広さに合った歯間ブラシなどを組み合わせます。
フロスをすると臭いのはなぜ?
「歯磨き後にフロスをしたら、フロスだけ臭う」という場合があります。
同じ場所で毎回臭いが気になる場合には、その歯間に、
- プラーク
- 食べ物
- 歯石
- 歯ぐきの炎症
などがないか確認します。
ただし、フロスが臭うだけで歯周病や虫歯と断定することはできません。
出血、痛み、フロスが引っかかる、毎回同じ部分が臭うなどが続く場合は歯科医院で確認しましょう。
口臭の原因3|歯周病・歯ぐきの炎症
口臭と歯周病には関連があります。
歯周病では、歯と歯ぐきの境目や歯周ポケット内にプラークが蓄積し、炎症が起こります。
例えば、
- 歯磨きすると血が出る
- 歯ぐきが赤い
- 歯ぐきが腫れる
- 歯ぐきが下がってきた
- 歯が揺れる
- 家族から口臭を指摘される
場合は、歯周組織の状態を確認します。
厚生労働省でも、本人に自覚がないのに家族などから口臭を指摘される場合、歯周病が原因となっている可能性があるため歯科医院での検査・治療を案内しています。
口臭の原因4|歯石が付いている
歯石は歯垢が石灰化して硬くなったものです。
歯石自体を通常の歯磨きで落とすことはできません。
また歯石の表面はざらついており、さらにプラークが付着しやすい環境になります。
「毎日磨いているのに歯ぐきの境目に硬いものがある」という場合は、歯科医院で確認してください。
口臭の原因5|虫歯や古い詰め物・被せ物
虫歯が深くなった場合や、古い詰め物・被せ物の周囲へ汚れが蓄積している場合、口臭へ影響することがあります。
特に、
- 食べ物が同じ場所に挟まる
- フロスが引っかかる
- 詰め物の境目に段差がある
- 黒い部分がある
- 噛むと痛い
場合は、単なる口臭対策ではなく歯そのものを確認する必要があります。
口臭の原因6|口の中が乾いている
唾液には、口腔内を洗い流したり環境を保ったりする働きがあります。
そのため、口の中が乾燥すると口臭を感じやすくなる場合があります。
乾燥につながるものとして、
- 睡眠中
- 口呼吸
- 緊張
- 水分不足
- 喫煙
- 一部の薬剤
などがあります。
薬を服用している方が自己判断で中止することは避け、口の乾燥が強い場合は医師・歯科医師へ相談してください。
朝起きたときだけ口臭が強いのは異常?
朝起きた直後に口臭を感じること自体は珍しくありません。
睡眠中は唾液の分泌量が減り、細菌が増えやすい環境になります。
そのため起床時は、日中より口臭が強く感じられることがあります。
起床後に水分を取り、口腔清掃や食事などで唾液分泌が増えることで改善する場合があります。
一方、日中も強い口臭が続く、家族から頻繁に指摘される場合などは別の原因を確認しましょう。
寝ているときの口呼吸も口臭に関係する?
口呼吸が続けば、口腔内が乾燥しやすくなります。
「朝起きると口がカラカラ」「毎朝喉が乾いている」という場合は、睡眠中に口が開いていないか確認してみましょう。
ただし、鼻づまりや睡眠中の呼吸状態などが関係していることもあります。
詳しくは既存記事で解説しています。
胃が悪いと口臭がする?
「口臭は胃から上がってくる」と考える方は少なくありません。
しかし、口臭の大部分はまず口腔内に原因があるとされています。
全身疾患や口腔外の原因が関係する口臭もありますが、最初から「胃が悪い」と決めつけるのではなく、
- 舌
- 歯
- 歯ぐき
- 歯石
- 唾液
- 口腔清掃状態
を確認することが重要です。
口臭の原因をまとめたシステマティックレビューでは、口臭の多くは口腔内に関連し、舌苔、歯周病、不十分な口腔清掃などが主要な要因として報告されています。
全身疾患などの口腔外要因も存在するため、口腔内に問題がなく口臭が続く場合は必要に応じて医科での確認も検討します。
マウスウォッシュを使えば口臭は治る?
マウスウォッシュだけで、すべての口臭原因を解決できるわけではありません。
一時的に口の中がすっきりしたり、製品によって口腔内の細菌管理を補助したりすることはあります。
しかし、
- 厚い舌苔
- 歯石
- 歯周病
- 虫歯
- 食べ物の詰まり
が原因の場合、それら自体を取り除かなければ改善しない可能性があります。
「いい香りになった=原因が治った」ではありません。
口臭を隠すことと、口臭の原因を取り除くことは分けて考えましょう。
歯磨きを長くすれば口臭はなくなる?
歯磨き時間を長くすれば必ず口臭が改善するわけではありません。
例えば10分磨いても、前歯の表面ばかり磨いていれば、
- 舌
- 歯間
- 奥歯
- 歯ぐきとの境目
には原因が残ります。
「何分磨いたか」より「どこを清掃できているか」が重要です。
自分でできる口臭対策7つ
磨く順番を決めて、奥歯・裏側・歯ぐきとの境目まで清掃します。
歯ブラシでは届きにくい歯と歯の接触部分を清掃します。
歯間の広さに合ったサイズを使用し、無理に押し込まないようにします。
舌苔が多い場合は、舌ブラシなどで必要以上の力をかけずに清掃します。
適度に水分を取り、口呼吸など乾燥につながる原因がないか確認します。
硬くなった歯石は歯科医院で除去します。
セルフケアを続けても改善しない場合は、歯・歯ぐき・舌・唾液などを確認します。
舌磨きは1日何回すればいい?
舌清掃は、たくさん行えばよいわけではありません。
厚生労働省のe-ヘルスネットでは、舌苔による口臭への対策として舌清掃が案内されています。
朝などに舌苔を確認し、必要な範囲をやさしく清掃します。
何度も強くこすったり、出血するほど磨いたりすることは避けてください。
歯科医院では口臭の何を確認する?
口臭が気になる場合、単に「口が臭うか」を確認するだけではありません。
口腔内では、
清掃しにくい場所や歯石の付着を確認します。
出血・腫れ・歯周ポケットなどを確認します。
食べ物が詰まりやすい場所や段差などを確認します。
舌苔の付着状態などを確認します。
口呼吸や唾液量なども含めて確認します。
原因が口腔内ではないと考えられる場合には、症状に応じて医科への相談が必要になることもあります。
クリーニングをすれば口臭はなくなる?
歯石、プラーク、着色などが口腔環境へ影響している場合、歯科医院でのクリーニングが役立つ場合があります。
ただし、クリーニングを1回受ければすべての口臭が必ずなくなるという意味ではありません。
舌苔、歯周病、虫歯、乾燥など、別の原因があればそれぞれに対する対応が必要です。
梅田デンタルクリニックのクリーニング料金
記事作成時点の公式料金表では、次の税込料金が案内されています。
| コース | 内容 | 料金(税込) |
|---|---|---|
| 初診カウンセリング | 簡単な検査含む | 無料 |
| リフレッシュコース | 色素除去 20〜30分 | 3,850円 |
| コスメティックコース | 色素除去 30〜50分 | 13,200円 |
| エステティックコース | 色素・歯垢除去 60〜90分 | 22,000円 |
口臭の原因が歯周病などの場合は、単なる審美目的のクリーニングとは必要な診査・治療が異なる場合があります。
こんな口臭は歯科医院で確認した方がいい
- 毎日歯を磨いても強い口臭が続く
- 家族などから繰り返し口臭を指摘される
- 歯ぐきからよく血が出る
- 歯ぐきが腫れている
- 歯がグラグラする
- 同じ場所へ食べ物が挟まる
- フロスをすると毎回同じ場所が臭う
- 虫歯のような黒い部分がある
- 歯石が大量に付いている
- 口腔内の乾燥が強い
痛みがなくても、歯周病などが進行している場合があります。
口臭があるか自分では分からないのはなぜ?
自分の口臭は、自分では判断しにくい場合があります。
常に同じにおいを嗅いでいるため、臭覚が慣れてしまうこともあります。
反対に、実際には強い口臭が確認されないにもかかわらず、「自分は臭っている」と強く不安になる場合もあります。
自分だけで何度も確認して不安を強めるより、気になる状態が続く場合は客観的に相談しましょう。
大阪・梅田で口臭が気になっている方へ
口臭が気になるからといって、歯磨きを強くしたり、マウスウォッシュだけを何度も使用したりする必要はありません。
まず、
- 舌苔が多くないか
- 歯間へ汚れが残っていないか
- 歯石がないか
- 歯ぐきに炎症がないか
- 虫歯や古い詰め物がないか
- 口が乾燥していないか
を確認します。
歯磨きしても消えない口臭についてよくある質問
歯の表面以外に舌苔、歯間のプラーク、歯石、歯周病、虫歯、口腔内の乾燥などが残っている可能性があります。歯磨きだけで改善しない場合は原因を確認しましょう。
いいえ。厚生労働省では、口臭の大部分は口腔内由来で、舌苔や歯周病などが主要な原因と説明されています。口腔内に問題が確認されない場合には、必要に応じて口腔外の原因も検討します。
舌苔は口臭原因の一つです。ただし舌が白く見えることだけで口臭の程度を判断することはできません。舌苔が多い場合はやさしく清掃します。
フロスが臭うだけで歯周病とは断定できません。プラークや食べ物の停滞などでも臭う場合があります。毎回同じ場所が臭う、出血や腫れがある場合などは歯科医院で確認してください。
睡眠中は唾液が減少するため、起床直後は口臭が強くなりやすい時間帯です。日中も強い口臭が続く場合や他の症状を伴う場合は原因を確認します。
一時的に口の中をすっきりさせることはありますが、舌苔、歯石、歯周病、虫歯などが原因の場合は原因への対応が必要です。
強く何度もこすることは避けましょう。舌清掃を行う場合は舌ブラシなどを使い、必要な範囲をやさしく清掃してください。
歯石やその周囲のプラークが口臭へ関係している場合は改善につながる可能性があります。ただし口臭には複数の原因があるため、歯石除去だけですべて解決するとは限りません。
口臭の多くは口腔内に原因があるため、まず歯科医院で歯、歯ぐき、舌、歯石、口腔清掃状態などを確認する方法があります。口腔内に原因がない場合は、症状に応じて他科への相談が必要になることがあります。
健康な方でも起床時や空腹時などに生理的な口臭は生じます。そのため「口のにおいを完全にゼロにする」ことを目標にするより、病的な原因がないか確認し、適切な口腔ケアを行うことが大切です。
まとめ|歯磨きしても口臭が消えないなら「原因の場所」を変えて考える
歯磨きをしても口臭が消えない場合、歯の表面だけに原因があるとは限りません。
主に確認したいのは、
- 舌苔
- 歯と歯の間のプラーク
- 歯周病・歯ぐきの炎症
- 歯石
- 虫歯や古い詰め物
- 口腔内の乾燥
- 口呼吸
などです。
歯磨きを長時間行ったり、強いマウスウォッシュでにおいを隠したりするだけでは、原因そのものが残る場合があります。
大切なのは「もっと強く磨くこと」ではなく、「自分の口臭がどこから発生しているのか」を確認することです。
毎日磨いているのに口臭が気になっている方へ
舌・歯間・歯石・歯ぐき・虫歯・口腔内の乾燥など、口臭の原因は一つではありません。自分だけで悩まず、現在のお口の状態から原因を整理してみませんか?
初診相談を予約する医療情報について
この記事は口臭、舌苔、歯周病、口腔清掃などについて一般的な情報を提供するものです。口臭の原因は口腔内だけでなく口腔外に存在する場合もあります。強い口臭が継続する場合、歯ぐきの出血・腫れ、歯の痛み、強い口腔乾燥などを伴う場合は、歯科医師または必要に応じて医療機関へご相談ください。
