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インプラントのデメリット9つ|リスク・後悔を防ぐための注意点を解説

執筆CDJ
インプラントのデメリット9つ|リスク・後悔を防ぐための注意点を解説

「インプラントは良い治療だと聞くけれど、デメリットはないの?」「手術や失敗が怖い」「高い費用を払って後悔したくない」と不安に感じていませんか。

インプラントは失った歯を補うための有力な選択肢のひとつですが、誰にとってもメリットだけの治療ではありません。

外科手術が必要で、治療期間や費用の負担があり、治療後も毎日のセルフケアと歯科医院でのメインテナンスを続ける必要があります。また、インプラント周囲炎や人工歯・スクリューのトラブルなどが起こる可能性もあります。

この記事では、インプラント治療を検討する前に知っておきたい主なデメリットとリスク、それぞれに対して確認しておきたいポイントを分かりやすく解説します。

先に結論|インプラントには9つの主なデメリットがあります
  1. 外科手術が必要
  2. 治療費が高くなりやすい
  3. 治療期間が比較的長い
  4. 骨の状態によって追加処置が必要になることがある
  5. 全身状態・歯周病・喫煙・服薬などによって治療が難しい場合がある
  6. インプラント周囲炎などの感染リスクがある
  7. 治療後も継続的なメインテナンスが必要
  8. 人工歯やスクリューの破損などが起こることがある
  9. 天然歯とは噛む感覚や見た目が異なることがある

ただし、これらのデメリットがあるからといって、「インプラントは危険だから絶対にやめたほうがいい」という意味ではありません。

大切なのは、メリットだけで治療を決めず、ご自身のお口や全身の状態、費用、治療期間、将来のメンテナンスまで含めて判断することです。

インプラントのデメリット9つを一覧で確認

1 外科手術が必要 顎の骨へインプラント体を埋入するため、手術が必要です。術後には痛み、腫れ、出血、内出血などが起こる可能性があります。
2 治療費が高くなりやすい 一般的なインプラント治療は原則として自由診療で、保険の入れ歯やブリッジより費用負担が大きくなる場合があります。
3 治療期間が比較的長い 埋入したインプラントと骨が結合するための期間が必要です。骨造成などを行う場合はさらに長くなることがあります。
4 骨量によって追加治療が必要 顎の骨が不足している場合、そのまま埋入できず、骨を補う処置を検討することがあります。
5 誰でも同じ条件で受けられるわけではない 全身状態、服薬、歯周病、喫煙などによって、治療方法や適応の判断が変わります。
6 インプラント周囲炎のリスク インプラント周囲に炎症が起こり、進行すると周囲の骨が失われる場合があります。
7 メインテナンスが必要 人工歯だから何もしなくてよいわけではありません。毎日の清掃と定期的な歯科医院でのチェックが重要です。
8 部品のトラブルが起こる場合がある 上部の人工歯が欠けたり、スクリューが緩んだり、部品の交換が必要になったりすることがあります。
9 天然歯とまったく同じではない 噛む感覚、歯ぐきとの形、食べ物の詰まりやすさなどに違いを感じる場合があります。
公的・学会情報

公益社団法人日本口腔インプラント学会でも、治療期間、費用、外科処置、感染、骨量、噛む感覚、メインテナンスなどをインプラント治療のデメリット・注意点として案内しています。

日本口腔インプラント学会「インプラントのメリット・デメリット」を見る

デメリット1|外科手術が必要になる

インプラントとブリッジ・入れ歯の大きな違いのひとつが、顎の骨へインプラント体を埋入する外科手術が必要なことです。

手術では局所麻酔などを使用して痛みを抑えますが、麻酔が切れた後には症例によって痛みや腫れが生じることがあります。内出血が起こる場合もあります。

また、手術する位置によっては神経、血管、上顎洞など周囲組織との位置関係を確認する必要があります。

「手術をする以上、リスクがゼロになるわけではない」という前提で治療を検討することが重要です。

そのため、治療前には画像検査などを行い、骨の状態や神経など周囲組織との位置関係を確認したうえで治療計画を立てます。

デメリット2|一般的なインプラント治療は費用が高くなりやすい

一般的なインプラント治療は原則として自由診療となるため、治療費が高額になりやすい点もデメリットです。

また、インプラント体だけで歯が完成するわけではありません。人工歯を支える部品や上部の人工歯が必要になり、骨の状態によっては追加処置が必要になることもあります。

そのため、広告などで表示された「インプラント1本○万円」という数字だけではなく、歯として完成するまでに最終的にいくらかかるのかを確認することが大切です。

デメリット3|治療期間が比較的長い

インプラント体を顎の骨へ埋入した後、インプラントと骨が結合するためには一定の期間が必要です。

必要な期間は、治療する場所、骨の状態、使用するインプラント、治療方法などによって異なります。

さらに、抜歯後の治癒を待つ場合や、骨を増やす処置が必要な場合には、治療終了までの期間がさらに長くなることがあります。

そのため、結婚式や仕事、引っ越し、海外赴任など「いつまでに治療を終えたい」という予定がある場合は、治療開始前に伝えておくことが大切です。

デメリット4|骨が少ない場合は治療が複雑になることがある

インプラントは顎の骨へ埋入するため、治療する場所に必要な骨量や骨の形が求められます。

骨が不足している場合でも治療できるケースはありますが、骨を補う処置を検討することがあります。

追加処置が必要になると、

  • 手術の内容が増える
  • 治療期間が延びる
  • 身体的な負担が増える
  • 費用が追加される可能性がある

といった点も考慮する必要があります。

「骨がないと言われた=絶対にインプラントができない」と自己判断するのではなく、画像検査を含めて現在の状態を確認することが重要です。

デメリット5|全身状態や生活習慣によって治療が難しい場合がある

インプラントは外科手術を伴うため、口の中だけではなく、全身状態も確認して治療を検討します。

日本口腔インプラント学会では、高血圧、心疾患、呼吸器疾患、糖尿病、骨粗鬆症、腎臓・肝臓の機能障害などがある場合には注意が必要としています。また、服用している薬によっては治療が適さない場合があると案内しています。

持病や服薬があるからといって、自分で「インプラントは無理」と判断する必要はありません。

一方で、服用中の薬を自己判断で中断することも避けてください。既往歴・現在治療している病気・服用薬を歯科医師へ正確に伝えたうえで判断します。

歯周病がある場合

歯周病がある場合は、インプラント治療を始める前に、歯周病の状態を確認し必要な治療を行うことが重要です。

喫煙している場合

日本口腔インプラント学会は、歯周病患者や喫煙者では治療後のインプラントの残存率が低いことが知られているとしており、喫煙している場合には減煙・禁煙を検討したうえで治療を受けることを案内しています。

デメリット6|インプラント周囲炎になる可能性がある

インプラントそのものは虫歯にはなりません。

しかし、インプラントの周囲に炎症が起こる「インプラント周囲粘膜炎」「インプラント周囲炎」には注意が必要です。

日本歯周病学会では、インプラント周囲炎について、プラークなどが原因となって炎症が起こり、進行するとインプラントを支える歯槽骨が失われ、最終的にはインプラントを失うリスクがあると説明しています。

「インプラントは人工物だから歯周病にならない」という認識は正しくありません。

インプラント周囲炎は、初期には痛みなどの自覚症状が乏しいまま進行する場合があります。

歯ぐきの腫れ、出血、膿、違和感、インプラントのぐらつきなどに気付いた場合は、早めに歯科医院へ相談してください。

日本歯周病学会監修情報

インプラント周囲炎では、炎症が骨まで進行するとインプラントを支える骨が失われ、状態によってはインプラントの撤去が必要になることがあります。

日本歯周病学会監修「インプラント周囲炎」を見る

デメリット7|治療後も定期的なメインテナンスが必要

「インプラントを入れたら治療は終了」と考える方もいるかもしれません。

しかし、長期的に良好な状態を維持するためには、治療終了後のメインテナンスが重要です。

自宅では、通常の歯ブラシだけでなく、必要に応じて歯間ブラシやデンタルフロスなどを使用し、インプラント周囲のプラークを取り除きます。

さらに歯科医院では、

  • インプラント周囲の歯ぐき
  • プラークや歯石の付着
  • 噛み合わせ
  • 人工歯やスクリュー
  • 周囲の天然歯

などを確認します。

日本口腔インプラント学会は、患者さまの状態によって異なるものの、メインテナンスの頻度として3カ月〜半年程度が一般的と案内しています。

定期的な通院を続けること自体を負担に感じる方にとっては、これもインプラントのデメリットになります。

デメリット8|人工歯やスクリューなどにトラブルが起こることがある

インプラント体が骨の中で問題なく機能していても、その上に装着されている人工歯や部品にトラブルが起こることがあります。

日本口腔インプラント学会では、治療後に起こり得る問題として、

  • 人工歯の一部が欠ける・破折する
  • 人工歯が外れる
  • 固定しているスクリューが緩む
  • アバットメントを固定するスクリューが緩む

などを挙げています。

つまり、インプラントが骨に残っていることと、治療した歯が一生何の修理もなく使えることは同じではありません。

転院するときはインプラントの情報を引き継ぐ

インプラントには複数のメーカーやシステムがあります。

転居や医院の変更などで別の歯科医院へ移る場合は、使用しているインプラントメーカー、種類、サイズ、手術内容などの情報があると、その後のメインテナンスやトラブル対応を行いやすくなります。

デメリット9|天然歯と完全に同じにはならない

インプラントは天然歯に近い見た目や噛む機能を目指せる治療ですが、天然歯そのものを再生する治療ではありません。

日本口腔インプラント学会も、インプラントのデメリットとして、

  • 噛む感覚が自分の歯と異なることがある
  • 状況によっては見た目が天然歯と異なることがある
  • 食べ物が詰まりやすくなることがある

などを挙げています。

特に前歯では、人工歯そのものだけでなく、歯ぐきや骨の形も仕上がりに影響します。

インプラントは一生使える?「寿命があること」も理解しておく

インプラントは長期に使用できる可能性がある治療ですが、一生もつことを保証できる治療ではありません。

2019年に発表された、現代的なインプラントを対象としたシステマティックレビューでは、インプラント単位の10年生存率について、通常解析で96.4%、追跡できなかった症例を考慮した感度分析で93.2%という推定が報告されています。

一方で、この数字は「10年間一度も問題が起こらなかった割合」を意味するわけではありません。

人工歯の修理やスクリューの調整、インプラント周囲の治療が必要になる可能性はあります。

「10年生存率」と「10年間ノートラブル」は別の意味です。

数字だけを見て「ほぼ一生もつ」と判断せず、治療後の管理まで含めて考えることが重要です。

では、インプラントは「やめたほうがいい治療」なの?

ここまでデメリットを読むと、「それならインプラントはやめたほうがいいのでは?」と思うかもしれません。

しかし、インプラントという治療そのものを一律に良い・悪いと判断することはできません。

インプラントにはデメリットがある一方で、失った歯を独立して補えるため、ブリッジのように隣の歯を支えとして利用せずに済むことなど、別の治療法にはない特徴があります。

逆に、手術を避けたい方、治療後の通院やセルフケアを継続することが難しい方、全身状態などの理由で外科手術のリスクが高い方では、ほかの治療方法を含めて検討する必要があります。

大切なのは、インプラントをすること自体を目的にするのではなく、自分の歯を失った部分を、今後どの方法で補うことが最も納得できるのかを考えることです。

インプラントを特に慎重に検討したいケース

状態・希望 確認したいポイント
外科手術をできるだけ避けたい ブリッジや入れ歯など、手術を伴わない方法も含めて比較します。
定期的に歯科医院へ通うのが難しい インプラントは治療後のメインテナンスが重要です。長期間継続できるかを考えます。
持病や服薬がある 病気や薬の種類、コントロール状態によって判断が異なります。自己判断せず申告します。
歯周病がある インプラント治療前に歯周病の状態を確認し、必要な治療や管理を行います。
喫煙している 喫煙はインプラントの長期予後に影響する要因のひとつです。減煙・禁煙について相談します。
顎の骨が少ないと言われた 骨量や骨の形を確認し、追加処置の必要性や別の選択肢を検討します。
費用や治療期間に上限がある 完成までの総額、追加費用の可能性、治療期間を治療開始前に確認します。

インプラント・ブリッジ・入れ歯のどれがいい?

歯を失った場合の代表的な選択肢には、インプラント、ブリッジ、入れ歯があります。

それぞれにメリットとデメリットがあり、すべての人に共通する「一番良い方法」があるわけではありません。

例えば、

  • 隣の歯を削りたくない
  • 外科手術を避けたい
  • 取り外し式の装置を避けたい
  • 治療期間を短くしたい
  • 費用を抑えたい
  • 見た目を重視したい

など、何を優先するかによって選択肢は変わります。

インプラントで後悔を防ぐために治療前に確認したい7項目

  1. なぜ自分にインプラントが適しているのか
  2. インプラント以外にはどのような選択肢があるのか
  3. 自分の場合に想定される手術のリスクは何か
  4. 骨造成など追加処置が必要になる可能性はあるか
  5. 治療終了までの期間と通院回数の目安
  6. 人工歯まで含めた治療総額と追加費用の条件
  7. 治療後のメインテナンス・保証・トラブル時の対応

インプラントは、治療を始めてから「知らなかった」と感じる項目が少ないほど、納得したうえで治療を進めやすくなります。

良い点だけでなく、自分の場合に考えられるデメリットや代替治療も説明してもらうことが重要です。

インプラントのデメリットに関するよくある質問

Q. インプラントは危険だからやめたほうがいいですか?

インプラントを一律に危険な治療、または必ず行うべき治療と考えるのは適切ではありません。手術、費用、治療期間、感染、メインテナンスなどのデメリットがある一方、隣の歯を削らずに失った歯を補えるなどの特徴もあります。ご自身の状態と希望を踏まえてほかの治療方法と比較します。

Q. インプラントは一生もちますか?

一生使えることを保証することはできません。長期間機能しているインプラントは多くありますが、インプラント周囲炎、人工歯の破折、スクリューの緩みなどが起こる場合があります。毎日のセルフケアと定期的なメインテナンスが重要です。

Q. インプラントは虫歯になりますか?

インプラント自体は人工物のため虫歯にはなりません。ただし、周囲の歯ぐきや骨に炎症が起こるインプラント周囲炎には注意が必要です。また、残っている天然歯は虫歯や歯周病になる可能性があります。

Q. 喫煙していてもインプラントはできますか?

喫煙しているという理由だけで一律に治療可否を判断するものではありませんが、日本口腔インプラント学会は喫煙者ではインプラントの残存率が低いことが知られていると案内しています。治療を検討する場合は、喫煙状況を歯科医師へ伝え、減煙・禁煙を含めて相談してください。

Q. インプラントを入れるとMRIを受けられなくなりますか?

一般的なチタンまたはチタン合金製のインプラントがあることだけでMRI検査を受けられなくなるわけではありません。ただし、上部に磁石を利用した装置などがある場合には影響することがあります。MRIを受ける際は、インプラント治療を受けていることを医療機関へ伝えてください。

インプラントは「デメリットを理解してから決める」ことが大切

インプラントには、外科手術、費用、治療期間、感染リスク、継続的なメインテナンスなど、治療前に知っておきたいデメリットがあります。

一方で、そのデメリットのすべてが全員に同じように生じるわけではありません。

骨の状態、残っている歯、歯周病、噛み合わせ、全身状態、生活習慣、希望する見た目や治療期間などによって、治療計画は変わります。

治療を決める前に確認したいこと

「インプラントのメリットは何か」だけでなく、「自分の場合はどのデメリットが考えられるのか」を確認してください。

そのうえで、ブリッジや入れ歯などの選択肢と比較し、納得できる方法を選ぶことが大切です。

インプラントをするか迷っている方へ

ウメダデンタルクリニックでは、お口の状態を確認したうえで、インプラント治療の内容・費用・期間だけでなく、考えられる注意点についてもご説明します。

「自分の場合はインプラントが適しているのか」「ブリッジなど別の方法と迷っている」という段階でもご相談ください。

初診カウンセリングを予約する

参考資料

本記事は一般的な歯科医療情報の提供を目的としています。インプラント治療の適否、治療方法、治療期間、リスクは、お口の状態や全身状態によって異なります。実際の治療については、診察・検査を受けたうえで担当歯科医師へご相談ください。

執筆者

CDJ

内容確認

CDJ

確認日:2026-09-18